殺すことのできた人の数だけ、自分の存在を大きくできるのよ。
いかに無価値な人であっても、価値があるとされる命を狩ることで、負の価値を得ることができてしまう。
誰もが歯牙にもかけなかった存在が殺戮者へと転じた途端、世の大勢から脅威として認識される。
まるで新型コロナウィルスだね。
まともな人は「そんなもんになってどうすんだ?」と思うだろうけど、自らの存在の軽さを苦痛に思っているような人にとっては、この上なく魅力的な選択肢となりうる。
死ぬ気でいる人にとっては、なおさらね。
死ぬ気になれば何でもできるってやつだよ。
(上手く出来るかどうかはさて置いて)
その手の輩を減らすために必要なものは、ありきたりで申し訳ないけど希望ぐらいしかないと思うよ。
今日より明日が、今年よりも来年が、より良くなると思える社会になれば、間違いなく自殺者も、間接自殺者も減ってくよ。
そんな社会、実現するわけねえけどな。
そもそも実現させようと思ってる奴もいないだろ?
だから当然の機序として、これからも間接自殺は起き続ける。
そういう社会を作ったツケを、そういう社会の構成員たちで支払うハメになるんだよ。
事件が起こるたびに供給される問題意識を消費しながら、都度「けしからん」と主張することで何かをした気になって満足して忘れる。
それを、事件のたびに繰り返す。
やれ「ゲームが悪い」だの「映画が悪い」だのと言いながら、本当に悪いものからは目を背け続ける。
本気で間接自殺を止めたいのであれば、まず人様を見下す事をやめるべきなんだけどな。
見下す人が増えるほど、見下される人も増えるなんてことは、あえて書くまでもなくみーんな知ってるはずだろ?
でも、無理なんだよね。見下しちゃうんだよ。見下すのって気持ちいいからね。
それは「生でハメたら望まぬ子供ができました」ってのと変わらんよ。
子供を望んでいなくても、気持ちいいから生でハメちまうんだろ?
人間なんて、そんなもんだよね。
全ての人を見下してみたよ。