僕にだって上手くやれるものがあるはずだと思いながら生きてきたけど、なんにも上手くやれた気がしない。


そもそも上手くやる能力がない。無能感に苛まれている。しかしいくら無能をこじらせたところで有能に化けるわけでもないから、地の底を気持ち良く這いずる方法を考えながら暮らしていきたい。みたいなことを書くとクッソネガティブな奴だと思われてしまうのだろうけれど、僕のベースにあるものはずっとこれだ。多くの人に対し嫉妬を溜め込み続けているし、羨んでいるし、憎んでもいるけれど、それこそが僕の個性なのだと思う。僕からネガティブな感情を取り去ったら何も残らない。そのような自覚がはっきりとあるから、ポジティブになろうとは思わない。それどころか、今ではネガティブな自分に愛着さえ感じるようになってしまっているんだ。あらゆる方面に嫉妬の目を向ける自分の惨めさがかわいい。これだって立派な自己愛だろう? この世界でただひとり僕を見捨てずにいてくれる自分のことを嫌いになれるわけがないじゃないか。だから、僕は自分と結婚するんだ。死がふたりを分かつ、そのときまでな。

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