2024年2月のゲーミング。


【龍が如く8】

様々な要素を盛りに盛った大盤振る舞いのゲームというのは宜しいのだけど、全ての要素が面白いとは限らない。自動生成ダンジョンのつまらなさについては今さら語るまでもないとして、目玉の一つとされていたドンドコ島も僕には面白くない。ストーリーも悪いとまでは言わないが、特筆できるほど良くもない。7の方がずっと良い。しかし、及第点は付けられる。このシリーズで僕が最も気に入っている要素は社会から爪弾きにされた人々に対する温かな目線なんだけど、その点は本作でもフォローされているし、終章で流れるあの曲と演出は僕の好みにハマっていて最高だから及第とする……が、人様に勧められるかと言ったらNOだ。

【ペルソナ3 リロード】

ペルソナの1周目って面白いよな。2周目になるとカレンダーシステムがダルくなるからやらないけれど。コミュを全てMAXにしようとすると自由なゲームじゃなくなるから適当にやっていたら2人逃したよ。でも、面白く感じたのとは裏腹に、しんどさも半端なかったね。僕は言い寄られるのが苦手なんだよ。BG3ではコンパニオン共が我先にと争うように僕とファックしたがってツラかったけど、ペルソナでもそれは同じで皆して告ってきやがんの。僕は後ろ暗い人間ではあるのだけれども、ゲームの中でまで後ろめたいことなんかしたくないからまず二股はできないじゃん。かと言って、他を振って一人を選ぶにしろ、一人を選んで他を振るにしろ、どのみち嫌な気持ちになるし、できれば選り好みさえもしたくないじゃん。だから「二股をしない」と「選り好みをしない」を両立させるために、全員を振ろうと思ったんだけど、最終的にはアイギスちゃんと付き合った。相手がロボならセーフかなって。きっと僕に振られた女の子たちも「おめーの好みがロボだってんなら、まあ振られてもしょうがねえよな」みたいな感じに納得してくれていると思う。そもそも言い寄られないのが一番良いのだけどね。僕みたいに歪んでる人間のために女の子から言い寄られないモードを作って貰えるとありがたいのだけど、需要がニッチすぎるから実現しないだろうな。まあ色恋の話はそんなもんとして、どうやら現在の僕にはジュブナイルさえもキツくなってきている。これまでの人生において経験し得ず、これからの人生においては尚更に経験し得ない、キラキラとした青春の有り様を見せつけられるってのは、しょっぱい生き方をしてきた上に、老い先もそんなに長くない、詰んでるおっさんにとっては拷問となりうるんだよ。僕にもそれが分かるようになってきたみたいだ。もう少し歳を重ねれば、世界の終わりを望む側の人間になってしまうのかも知れない……が、幸いにも現時点においては楽しむことができている。……とまで書いてふと思うところがあり調べたのだが、還暦どころか喜寿を超えてもジュブナイルを書いてる宗田理ってアバウト100歳なのな。天才かよ。いや、もはや天才なんていう有り触れた表現にも収まりがつかない何かと化しているのではなかろうか。ズッコケ三人組を書いていた那須正幹はアバウト還暦になってからズッコケ中年を書き始めているが、そんなスタイルの方がまだ理解しやすい。

【Shadow Gambit: カリブの呪い】

面白いゲームを作る会社が必ずしも成功するとは限らないという事例の見本のようなデベロッパーことMimimi Gamesによるいつものゲーム。いつものゲームというのは、どれを遊んでも同じようなゲームという意味なんだけど、ネガティブな表現をしているつもりはない。いつも通りに面白いからだ。しかし、売れないのも分かる。おそらくMimimi Gamesのゲームをプレイしている人たちの多くも「売れて欲しいけれども売れないだろう」と思っていたのではないかと思う。

Link: 「遊ばなければ絶対に魅力がわからない傑作」を作っていた開発会社が閉鎖に 『Shadow Gambit: カリブの呪い』への複雑な思い(IGN JP)

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