【DEATH STRANDING 2: ON THE BEACH】
クリアした。前作より10倍は楽しめた。参考までに前作のレビューを引用しておこう。
デスストは思っていた通りのゲームで、思っていた通りに(序盤は)つまらない。カッコの中に「序盤は」と書いたが、そのつまらない序盤が10時間程度ある。これはおそらく「最初に不便さを体験することで、後に出てくる要素の有り難みを強く実感できる」という組み立てで、悪い言い方をすれば「料理を美味しく味わってもらうために、あらかじめウンコを食わせとく」みたいな構成なんだけど、ウンコを貪り続けるには10時間という時間は些か長すぎると思う。1周目は寝るほどつまんないけど2周目から神になると言われてるゲームや、40時間ほど退屈なテキストを読むことでラストの伏線回収を楽しめるとかいうゲームも同じ。ゼロをプラスと見せかけるためにプレイヤーにマイナスを食らわせておくというやり方(僕はこれをスジャータ理論と呼んでいる)はあっても良いと思うけど、その程度は考慮されるべきだろう。結局のところ、僕はウンコを食べきった。だから、今の僕にとってデスストはとても面白い。
《追記》
デススト、急速に飽きてきた。たぶんジップラインで移動している時間が退屈なせい。知り合いが途中で投げ出していたのが分かる気がする。せっかくウンコを食べたのに。
《追記》
デススト、クリア。自分を褒めてあげたい。中盤で「たぶんこうだろな」と思った通りの真相が、途方に暮れるほどのまどろっこしさをもって明かされていく様を、眠気をこらえながら見守った。ところで一部のゲームにはエンドクレジットを退屈させないためのインタラクションが仕込まれていることがあるのは皆さんも知っていると思うが、デスストのそれは実に画期的で、普通にエンドクレジットを眺める方が楽しいのではないかと思えるほどにつまらなさが極まっている。多少知恵のあるクリエイターがつまらないものを真剣に作ろうとしたって、ここまでつまらなくはできないだろうから、これはこれで天才的な仕事と言える。さらにこのゲームはエンドクレジットを二度流すからね。もはや狂気だよ。ここまでイカれたものを作れる人は芸術家として優秀なのだと思う。
これよりも10倍面白いってことだよ。まず、序盤のテンポが上がっているから面白くなるまでに10時間掛からない。クソ長いカットシーンが垂れ流されることもない。全体を通じてテンポを意識した組み立てがなされていて、ゲームとしての質が上がってると思う。「不便や困難を伴う前作の方が面白かった」と言う人も一定数いるらしいんだけど、僕は2の方が好きだね。ストーリーについても、悪くなかった。インプレには「ストーリーは全く好きになれない」と書いたんだけど、楽しみ方が分かったら好きになったよ。このゲームに限らず小島秀夫作品のテキストはおそらく外連味を楽しむ代物であって、クソ真面目に読んではいけなかったのさ。一度その点に気づいてしまうと、テキストの悉くがふざけて書いているようにしか見えなくなるから悪くない。もちろん、良くなかった点もある。最たる不満は「スティッキーキャノン(乗り物に装着すると周囲のアイテムを拾い集めてくれるアーム)」だ。こいつが無差別に拾い集めてくるアイテムの中には「他のプレイヤーからの配送依頼品」というのがあって、一度こいつを拾ってしまうと「配送してあげるor捨てる」の二択で処理をするしかないのだけれども、これがとてつもなく面倒臭い。僕がこのゲームから感じた不快感の大部分はスティッキーキャノンが生みだしていると思う。他プレイヤーからの依頼品については「善意で拾う」というアクションを選択させるべきであって、自動ピックの対象に含めちゃいけないと思うよ。この問題は中盤を過ぎたあたりで手に入る、とある装備品によって解消させることができるんだけど、遅きに失してると思う。あと、モノレール移動も頂けないね。あれを眺める時間をゲーミングとは呼べないと思う。ジップラインも退屈だった。というわけで、評価は79点。それなりに面白いし、延々とやれるんだけど、めっちゃ面白いかと言うとそんなこともないのだ。過小に評価しているつもりもない。歩荷で配達するだけのゲームで80点を取れるのがこのゲームの凄みだと思ってくれりゃいい。
デススト2、面白いですかぁ…
でも1やらないと駄目ですよね?ウンコ食べた上でプレイしないと駄目ですよね?
1をやらないと何がなんだかさっぱり分からないと思うけどお勧めはしない。「ウンコ食ってみて」なんてとても言えないし、仮にウンコを食い切ったとて1は0点で2は79点だもの。お勧めできるわけがないのだ。
「ちょっとは褒めているくせに0点は酷くね?」と思われるかも知れないが、ゲームに対する僕の極端な評価は、ほぼ退屈によって齎されるものだ。僕は退屈を死ぬほど嫌う。退屈を突き放すためにゲームをしているにも関わらず、そのゲームで退屈な思いをさせられた場合は「存在する価値がない」と見做して大きな点数をさっ引く。デスストランディング1においてはラスト数時間で芸術的な退屈さを味わわせてくれたので、寸分の迷いもなく0点を付けることにした。ゲームが退屈って意味わかんないもん。
【カイゼン:ある工場のストーリー】
ぼくたちのZachtronicsが帰ってきたよ! どこかで見たことがあるようなロゴが輝く電機メーカーの一員となって「ものづくりの精神」と「カイゼン」と「年功序列」と「男尊女卑」と「終わりなき残業」を武器に世界へ羽ばたくゲームだよ!
【ドンキーコング バナンザ】
まだ少ししかやれてないんだけど今のところ0点。カメラが酷すぎてゲロ酔いしてしまいゲームにならないから0点(ゲロを吐くための道具としては100点)。任天堂の品質管理がこのカメラを許したってのはちょっと信じられない。コンディションを整えてから再挑戦するつもりでいるけれど現時点では「これに8,000円も出したのか」と後悔している。
《追記》
慣れる可能性に期待して30分程度にプレイ時間を刻みながら進行している。発注している酔い止めが届けばもっとやれるかも知れない。無理してやるものでもないと思うが8,000円分は遊ばねばならない。
Donkey Kong Bananzaの感想よろしくお願いします!
麻雀作り始めちゃったから終わってないけど、酔わなきゃ楽しいと思うよ。
【魔法少女山田】
全然ゲームじゃないけど魔法少女山田を見た。TXQ FICTIONの最高傑作ではないにしても、モキュメンタリーの臭みの無さで評価をするのであれば最も良く出来ていると思う。ただ、自然なら良いというものでもないんだよね。僕が愛してやまない「ノロイ」のように、大仰な演出や演技を活かして面白さを倍加させる作品もあるから。そのような作品を下品と言うのであれば、魔法少女山田はお上品なのだ。程々に洒落ていて、癇に障らない。文脈の程度が行きすぎているせいで頭のおかしな考察がネットに溢れているのもよろしい。どうとでも理解できるものを、どうとでも理解する人たちが、考察系という遊びを作って世界をダメにしているのだけれども、これは抗いようのない流れなのだから、乗っかって遊ぶ方が得なのだと思う。それと、これは全くの余談だけれども(というか最初から余談なんだけど)、作中に出てくる映画監督役の子がアイドルみたいな顔をしていて「こんなにかわいい映画監督がいてたまるか」と憤りながら調べたら、本業も映画監督の方だった。いてたまるかもクソもなかったよ。