「最悪、殺せる」という選択肢によって生きやすくなっているという点は認めざるを得ないわけであります。
僕にだっていつかは「アイツを殺すことには一命を賭す価値がある」と思えるような怨敵が現れないとも限りません。
人様を殺めた者はその代償として原則的には死ぬべきですが、命を差し出す覚悟を持つ者にはもう歯止めとなるものがありません。
良識的な僕たちはニュースなどで人殺しを見つけては「許されないぞ!」と喚くわけですが、人殺し共も許されるとは夢にも思っていないでしょうよ。
許されなくても良いという覚悟を持つ者に、手垢まみれのお説教など通じるわけもありません。
現状では大勢が雁首を並べて「許されない! なぜなら許されないからだ!」という同語反復を述べ立てて何かを言った気になっているだけです。
「生きたくない人」と「生きていけない人」を減らすより他に策などないと思うんだけどね。