あたまのよいひと。


これは経験則なんだけど、頭の良い人はゲームをプレイするのが上手い。ジャンルを問わず、どんなゲームをやっても上手い。僕よりも広く画面を見ていて、僕よりも早く変化に気づいて、僕よりも速く対応している人を見ると、「この人には太刀打ちできない」と思う。飛び抜けて頭の良い人にもなると、僕のようなヘタクソに不快な思いをさせないように勝敗の調整までしてくれる。勝ちすぎないように手加減をしたり、たまには負けてくれたりもする。そうした調整までを含めてゲームとして楽しんでしまえるらしい。実の知り合いを見ていても、頭の良い人はやはりゲームが上手い。普段ゲームをやらないという人でも、やらせてみると、やっぱり上手い。このような経験則を持つ僕は、一緒にゲームをしたことがあるという程度の関係性の人を評して「頭が良い」と言ってしまえる。頭の良い人は、ゲームに限らず何であろうが、僕よりも上手くやるのだと思う。ゲームに負けたというだけで万事に対し心が折れかけたこともあるけれど、おかげさまで身の程を知ることができた。頭の良い人と遊ぶのは楽しいんだけど、僕と遊んでくれていた人の多くは家庭を持ったり社会的な地位を得たりしてゲームなんかやっていられなくなった。最後まで遊んでくれていた人も、数年前からやらなくなった。本当に頭の良い人は、ゲームを辞める見極めができるらしい。その一方で、僕は頭が悪いから、良い歳になってもゲームを辞められずにいる。

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