2023年1月のゲーミング。


引き続き「龍が如く」から。現在は5を進行中。タクシーの運転やマタギをやっているうちに自分が何のゲームをやってるのか忘れそうになったので、EPICで貰った「DEATH STRANDING」(以降「デススト」)に浮気した。デスストは思っていた通りのゲームで、思っていた通りに(序盤は)つまらない。カッコの中に「序盤は」と書いたが、そのつまらない序盤が10時間程度ある。これはおそらく「最初に不便さを体験することで、後に出てくる要素の有り難みを強く実感できる」という組み立てで、悪い言い方をすれば「料理を美味しく味わってもらうために、あらかじめウンコを食わせとく」みたいな構成なんだけど、ウンコを貪り続けるには10時間という時間は些か長すぎると思う。1周目は寝るほどつまんないけど2周目から神になると言われてるゲームや、40時間ほど退屈なテキストを読むことでラストの伏線回収を楽しめるとかいうゲームも同じ。ゼロをプラスと見せかけるためにプレイヤーにマイナスを食らわせておくというやり方(僕はこれをスジャータ理論と呼んでいる)はあっても良いと思うけど、その程度は考慮されるべきだろう。結局のところ、僕はウンコを食べきった。だから、今の僕にとってデスストはとても面白い。20日発売の「Fire Emblem Engage」(以降「FE」)は既に購入してダウンロード済みだが、当面はデスストをやってると思う。FEについてはやる前から感想を予見している。おそらく僕は「日常パートがダルい。ペルソナを真似るならば、ペルソナ5の改善点も見習っておけ」と書くことになる。その予想が当たっているかどうかを確かめるためにプレイする。今月発売する大作っぽいゲームの中には「Forspoken」というのもある。パブリッシャーは発売の一ヶ月後に「VALKYRIE ELYSIUM」を半額にしたスクエニだ(ごく最近の話だよ)。スクエニは評判が(良く言って)微妙なゲームを立て続けに出しているが、同時にゲームの価格を1万円という強気の水準に引き上げてもいる。売り逃げ戦略か? 少なくとも僕にはスクエニから出る1万円のゲームを予約する気は1㎜もない。発売前のゲームに1万円を出すには少なからぬ期待や信用が要るんだよ。

ちなみに、多少の欠点があるけどそれでも凄く面白いから、PC版が発売されたら必ずReturnalをプレイしてよ!

おぼえとく。

【追記1】

デススト、急速に飽きてきた。たぶんジップラインで移動している時間が退屈なせい。知り合いが途中で投げ出していたのが分かる気がする。せっかくウンコを食べたのに。

【追記2】

デススト、クリア。自分を褒めてあげたい。中盤で「たぶんこうだろな」と思った通りの真相が、途方に暮れるほどのまどろっこしさをもって明かされていく様を、眠気をこらえながら見守った。ところで一部のゲームにはエンドクレジットを退屈させないためのインタラクションが仕込まれていることがあるのは皆さんも知っていると思うが、デスストのそれは実に画期的で、普通にエンドクレジットを眺める方が楽しいのではないかと思えるほどにつまらなさが極まっている。多少知恵のあるクリエイターがつまらないものを真剣に作ろうとしたって、ここまでつまらなくはできないだろうから、これはこれで天才的な仕事と言える。さらにこのゲームはエンドクレジットを二度流すからね。もはや狂気だよ。ここまでイカれたものを作れる人は芸術家として優秀なのだと思う。

Returnalの発売日が2月15日だそうです。
https://store.steampowered.com/app/1649240/Returnal/

5,900円は悪くないね。上の方ではスクエニのゲームの価格に文句言ったけど、スクエニに限らず昨今は値上げしているところが多いみたいだ。一般的なゲームの価格が1万円前後まで上がるというのはまるでSFC時代のようだけど、その頃よりも実質賃金は下がっているから、1990年代の金銭感覚で今の物価を評価する場合、同じ価格でも現在の方が実質1割ほど高くなる。消費者物価指数は消費税を折り込むから、これではまるで消費税の分だけ人々が貧しくなっているように思うのだけど、僕はその道の人ではないから詳しいことは分からない。はっきりと分かるのは、人々が貧しくなっているってことだけだ。脱線したな。そう、今のゲームの価格はまるでSFC時代のようだと書いたんだ。SFCの後に何が来たかを覚えてるおっさんは多いと思う。そうだよ、プレステが出たんだよ。プレステが出て、ゲームの価格は一回り安くなった。ROMカートリッジを作るよりもCDをプレスする方が安いし、SMEが持っている音楽の流通網も使えたからね。SFCの時代にはゲームの価格が1万円前後まで上がったのだけど、ソニーは5千円台でゲームを売った。プレステが覇権を掴んだ主因とは言えないまでも、その一因には、低価格路線もあったのではないかと僕は思っている。と、前置きは長くなったけど、なんと現在も新作を実質5千円以下で販売しているパブリッシャーがある。任天堂っていう会社だよ。上の方に書いているFEは実質4,746円で買えた。任天堂のチケット商売は実に上手く機能していると思う。パブリッシャー単位で集計を取ると、僕に一番金を使わせているパブリッシャーは任天堂になるのだと思う。いくらゲームはコスパの良い趣味(桜井談)と言っても、面白くないゲームに1万円を払うのはキツい。今の時代を生きる(おそらくは)多数派にとって1万円というお金は博打で出せる額じゃないんだよ。購入を検討する側は、まず念入りに石橋を叩くだろう。発売日に買うような真似はせず、「確かに面白い」という評判を待つだろう。そこでもし「微妙」という評判が出回るようなら、当然買い控えてしまうだろう。そうなると、売り逃げすらできなくなるわけだ。僕から得られる金は1万円どころか0円になる。だから、「勢いで買える価格かどうか」だとか「博打しても良いと思える額かどうか」ってのは重要なんだよね。任天堂による実質5千円以下でのゲーム販売は、博打をしても良いと思えるゾーンにギリギリ収まっている。これが実質6千円になると僕は尻込みをすると思う。1万円で2本とは絶妙じゃないか。結果を見れば任天堂は僕に1万円を払わせることに成功している。というわけだからパブリッシャーの皆さんは僕から1円以上を掴み取るためにゲームをもっと安く売れば良いと思うよ。世界一売れたゲーム(Minecraft)の価格だって、せいぜい3千円だしね。さて、とりあえずここまでは「エロゲー作ってたお前がそれを言うのか」という問題を棚に上げてきたわけだけど、このような話をしてしまった以上は触れておくのが筋だろう。エロゲーの値段は高いと思うよ。まあ業界も衰退したから、結果は出ているようなもんなんだけどね(価格だけが原因ではないと思うけど)。反面、低価格で売られる同人ゲームは今でも成長してるんだってさ。価格決定のプロセスには当然ながら「何本を売れば元が取れるか」という計算が絡んできて、エロゲー(に限らず大抵のゲーム)が高くなる理由ってそれなんだけど、それって消費者に配慮を求めるような類の話ではないんだよね。消費者は、価格に見合う価値があると思えば買うし、そうでなければ買わないというのが本来だから、損益分岐点なんか気にする必要がない。20年前のエロゲー業界は「見込みで数千本、1万本も売れればヒットで、奇跡が起きたら数万本」みたいな感じだったと思う。製作に掛かった費用を志の低い本数で割ると、お高くなってしまうんだよね。というのが内側の事情なんだけど、消費者から見てお高いことには変わりがない。買う側の論理に寄せた価格を設定しなければ、商品は売れなくなっちゃうんだよ。以上、1,600文字を費やして「安くして欲しい」と書いてみた。

【追記3】

Fire Emblem Engageに関する前言を撤回したうえで土下座する。僕はてっきりこのシリーズはペルソナ化していくものかと思っていたが、その路線へは進まずにいてくれた。完全に正しい判断だと思う。風花雪月の「シミュレーション+カレンダーシステム+探索要素」の食い合わせには地獄みがあって、二度プレイする気にならなかったからね。それに比べて本作の快適さは今のところ天国のように思える。ショートカットが適切に設定されていて無駄に歩き回る必要がないし、会話の相手がいる場所へ赴かなくともコマンドから会話を呼び出せる。これだよ、これ。何もかもが正しい。あと、僕は本作のグラフィックを見て、またコエテク製かなと思ったんだけど、今回はインテリジェントシステムズが作ったそうじゃないか。たまげたね。まるで遜色がない。あえて不満を挙げるならロードが遅いぐらい。行き来の頻度が少ないアドベンチャーパートとシミュレーションパートの間のロードは大目に見ることができるんだけど、拠点内の移動でロードが発生するのはちょっとストレスが大きいと思う。それと、CVのイントネーションがちょっと気になるかな? いずれも、たいした問題ではないよ。現時点のインプレッションは、凄く良い。

【追記4】

今回のFEは戦闘のバランスが良いと思う。ヌルいかなと思うとしっぺ返しを食らうから気を抜けない。ストーリーやテキストの評判はあまり良くないみたいだけど、そのあたりは僕にはどうでもいいかな。僕の感覚からすりゃ目糞鼻糞だもの。血統主義のお花畑ワールドでエキセントリックな喋りをする紋切り型のキャラクターたちがどこかで見たことがあるような騒動に巻き込まれていくようなお話なんて、この世界には有り触れているから、いちいち目くじらなんか立ててらんないよ。とはいえ僕にだって我慢ならないレベルというのはあるけどね。主人公を優秀に見せるために住民の頭を悪くしてしまう作家って割と多いのではないかと思うんだけど、そのせいで世界中の人間が軒並みアホになっているようなテキストは我慢ならないし、CVが付くと分かっているのに音読を想定しない書き方をしているテキストも我慢ならない。僕ですら自分のテキストは全部音読してんのに(喘ぎ声までな)。FEのテキストの出来は確かに良くはないと思うんだけれど、幸いにも短い。ゲームに触りさえしなければ多少の粗には目を瞑っていられる。うん、擁護しているようで擁護になっていないなこれは。血統主義については、そのうちちゃんと、めんどくさく書きたい。

【追記5】

やっていると粗も見えてくる。さしあたり、不愉快なくらいお金が増えない。金策は不要っちゃ不要なんだけど、「ベストな装備を持たせてみたい」といった欲求を満たすのは難しい。投資要素にお金を回すと、お金で装備を買う余裕がないし、投資によって得られる素材を使うのにもお金が必要だから、何のために投資をしているのか分からなくなる。もしかするとSPも思い通りに使うためには終盤まで溜め続けなければならないのかも知れない。最後の最後までポイントを貯め続ける必要があるのであれば、もはやその要素は終盤まで存在していないようなものだな。

マップに敵ユニットのアイコンがあると、そこで戦闘をすることができる。アイコンは何らかの条件で、現れたり消えたりする。その条件だが、どうやらSwitchの本体時計を見ているらしい。これを考えた奴はバカなのか? 戦闘をしたところで雀の涙ほどの額しか貰えないのに、そのエンカウントさえも実時間で縛られている。これはソシャゲの作り方であって、CSのゲームでやることじゃないだろ。

遭遇戦をやり続けるとこちらの一軍のレベルに合わせて敵のレベルも上がり、使用頻度の低いキャラを一軍へと育てるのが困難になる。敵のレベルアップに対しこちらは(金欠により)装備の更新を行えないため、やればやるほどにキャラを鍛えるどころではなくなっていく。

不快なキャラクターが目につく。忍耐を試されているように感じる。このゲームのキャラクター造形には既視感がある。その昔、「個性作り」と称してステレオタイプな人格だとか口調のリストをキャラクターに割り振る現場に居合わせたことがある。あの現場で生産されていたキャラクターが、まさにこんな感じだったな。

なんだか追記が増えるほど読むに堪えなくなっている。思ったことをフィルタリングせずに吐き出すと文章量は増えるんだけど引き換えに友達がいなくなるから、節度を守ってやっていきたい。

【追記6】

Forspoken、あかんかったね。

【Hi-Fi RUSH】

いきなり発売された。これは良いゲームだ。プレイヤーキャラは見ていてムカつく生意気なクソガキだし、冒頭に5分ほどアニメを見せられるのはしんどかったけれども、気持ちの良いゲームだ。

【オープンワールドの用済みエリア問題】

再びエルデンリングをやっているのだけれども初見時の手探り感が無いと面白くない。踏破済みのロケーションに関心が持てない。オープンワールドのゲームは大抵がそう。ブレスオブザワイルドもそうだった。攻略済みのエリアでも新鮮な気持ちで探索できるゲームは作れないものか。

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