身長163cm未満です人権をください。


最後に測ったデータは163cmなのですが、酔っ払って階段を転げ落ちた際に腰椎を一つ潰してしまい163cm未満となりました。

しっかし170cmなんてのは日本人男子の中央値だぜ?

(僕は全く及んでないけどな)

170cm未満を認めないというのは「下位50%の男性よりも、身長ぐらいしか取り柄のない木偶の坊の方がマシ」という判断なわけよ。

低身長諸兄は、そのような判断をしてしまえる残念な人から足切りされることをラッキーだと思った方が良いんじゃないか?

だって、その女、絶対にバカだもん。バカな女が好きというなら手術なりして身長を伸ばしてお似合いのバカになるしかないね。

というのはさておき、ルッキズム拡大の一因にはマッチングアプリの貢献があるらしいね。

孤独を癒やすはずのツールがコンプレックスに塩を塗るのは技術の敗北みたいなもんだな。

【蛇足】

人をデータで表現すると、データとして表現しやすい軸に評価の重みが偏ってしまう。高学歴と高収入と高身長を併せて「3高」と呼ぶようになったのは40年前のバブル期なんだけど、学歴と収入と身長には「データとして表現しやすい」という共通の特徴があって、モダンなマッチングアプリに至ってもその枷からは逃れられない。デジタルを介さない対面のコミュニケーションの方が情報量は多いんだけど、デジタルは未だにそのギャップを吸収できていない。原因は、技術というよりも人間の方にあるのだと思う。「学歴や収入や身長や美醜以外の何か」への需要がそもそも薄い。なんだかんだ綺麗事を並べながらも僕らは分かりやすいアイコンが大好きなんだ。美醜で人を差別してはいけないと抜かしながらも、見た目の良い子でシコっちゃうんだよ。いかに情報通信技術が発達したって、包茎はモテないとする高須クリニック戦略が猛威を振るった時代から人間の方は進歩していない。自分が不利なルールには異を唱えても、逆に有利なら黙して利を貪っちまう。自分の身長が170cm未満ならばブチ切れているところでも、逆に180cmあったならせせら笑う側に立っちまう。これは人間の未熟さであり、曲げることのできない業である。ゆえに、ルッキズムは永遠に無くならないと断言できる。いかなる罪を犯す人でも、その行いが罪となることを知りながら犯行に及んでいる。不倫をやらかす人だって、人様から叱られるまでもなく良くないと知りながらやっている。ほぼ全ての人は、人を見た目で判断するのは良くないと知りながら、人を見た目で判断している。ルッキズムを根絶することはできない。ただ、心の裡にある差別的な自分を抑え付けながら、差別を否定し続けるしかない。多様性に寛容な社会というのは必ずしも居心地の良い社会ではなく、不快さを等しく分担することによって最悪の差別を打ち消すことに成功した社会のことを言うのだと思う。残念ながら現時点においてはその程度の社会しか作り得ないし、その程度の社会でさえも作りあげるのはすこぶる困難だけどね。しかしそれも「現時点においては」なんだよ。僕はルッキズムの問題なんてテクノロジーで克服できると思ってる。たとえば全ての人が眼球にARデバイスを組み込んで現実をオーバーライドできるようになれば見た目の問題はなくせるんだけど、現時点では技術が追いついていない。だから「現時点においては」と書いたんだ。実現にはどれくらい掛かるかな。果報は寝て待つしかないね。100年ぐらい寝とけばいいかな。

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