人様に誇れるものはなく、頼られることもなく、家庭も持たず、孤独死へと続く道のりには何の障害もありません。


「生きている」というよりは、「死んでない」と書く方が相応しく思えます。そのような状況にある人は、とてもとても沢山いると思うのですが、その人たちは何を思いながらこれからを生きていくんでしょうね。このようなエントリをアップすると心配する人が出てきてしまうためあらかじめ書いておきますが、僕に関して言えば心配は無用です。小学5年生の頃に死にたくなる病気を患って以来、「この衝動はアドバンテージなのだ」と信じて死にたい気持ちと向き合ってきました。なお、これは完全に間違った対処ですから、死にたくなった人は絶対に僕の真似をせず病院に行ってください。僕の境遇は特殊なのです。精神科通いが近所にバレると村八分にされるようなクソ田舎に生まれてしまったがため、気合いで克服することを求められたのですよ。不眠となってからは酒も飲みました(小5で)。親類から郷里の者から現在交友がある者に至るまで皆が口を揃えて「蓮海は頭がおかしい」と言いますが、否定はしません。頭はおかしいはずです。死を睨みながら生きてきたのですから。サイトにしろゲームにしろ何にしろ製作に加わる人は「面白いものをつくりたい」と言いますが、僕の動機は少し違います。僕は「僕を死から遠ざけるもの」が欲しいんですよ。結果として面白いものをつくりたがる人と利害が一致することはありますが、「面白いものをつくりたい」という動機が先にあるわけではありません。かつて僕は色んなことをしてきましたが、全ての根本には「死を遠ざける」という動機があります。死にたいという衝動はあるのに、絶対に死にたくないんですよね。死ねばラクになるというのが信じきれなくて。死んだら無になるという確信が持てたなら、こんなエントリを書くのもやめてすぐにでも死のうと思うんですが、「死後にあるのは無」という考え方さえも信仰の一つに過ぎませんからね。なまじっかコンピューターなんか学んじゃったせいで、シミュレーション仮説(我々の現実はより高次の知的種族によりシミュレートされた仮想の現実であるとする仮説)を捨てきれないんです。もし僕がこの宇宙をデザインするなら、死後の世界を作りますもん。それも、面白半分で。住人のインスタンスを別の舞台で再生するだけの簡単な作業です。要は異世界転生ですよ。異世界転生と言うと皆さんは面白可笑しく活躍できる良い感じの世界を思い浮かべるかも知れませんが、本当の異世界はどうなるんでしょうね。えげつないほどの地獄が用意されている可能性があるとは思えませんか? その場合は困ったことに、この世界でどのような苦境に陥ろうとも、死んだ方がマシとは限らないんですよ。

来世におけるあなたの運命は、あなたが現在のシミュレートされた現世でどう振舞ったかによって決められるかもしれない。 – ニック・ボストロム

「地獄へ堕ちる覚悟ならある」みたいなことを軽率に言っちゃう人もいますが、それは地獄をナメすぎです。もしも死後に10000000000000000年ほど拷問を受けるハメになると知っていたならば、地獄へ堕ちても良いなんてことを思う人はいないはずなんですよ。この話のヤバさがしっくりこないという人は、とりあえず「懲役30日(世にも奇妙な物語)」や「ホワイト・クリスマス(ブラック・ミラー)」でも観てきてください。コンピューターで永遠の業火を生みだすのはとても簡単なことです。「while(1){ hellfire(); }」とでも書けば良いのですから。創造主が僕みたいな奴だった場合、間違いなく地獄は作られます。僕みたいな奴が作る地獄ならばきっと現世の振る舞いを反映する地獄となるのでしょうが、僕よりも酷い奴ならば全ての人を問答無用に叩き落とす地獄を作るかも知れません。もしそれが現世の振る舞いを反映する地獄だった場合は、現世でどのような振る舞いをすれば地獄へ行かずに済むかが問題となりますが、この宇宙は創造主の世界を模している可能性が高いのですから、創造主と我々の倫理観に大きな違いはないと考えて良いと思います。つまり、善行を積めってことっすよ。僕は常々「地獄があれば良いのに」と思っています。地獄に堕ちるべき奴を多く見ているからです。連中は「地獄などない」と言わんばかりに無茶苦茶なことをやっていますから、良識ある創造主様におかれましては何卒あの世に「えげつないほどの地獄」を据え置かれますよう、伏してお願い申しあげたい。

※盆らしいことを書こうとしたらこうなりました。

【以下、おたより】

親類から郷里の者から

まともな親類がいる蓮海さんはまだ恵まれている気がします。
犯罪を無意識に正当化するような家族・親戚ばかりだと目も当てられません。

鬱の人にそういうこと言うと怒られますよ。

「僕を死から遠ざけるもの」が欲しいんですよ。

同じ衝動ではないでしょうが、00年代前半までのエロゲには作り手が何かドロドロした衝動をぶつけたような怪作がちらほらありましたね。エロゲに限らずそういう怪作に会いたいですがなかなかありません。

あの頃の僕は同業者から「おまえがやっているのは日活ロマンポルノだ」と言われていました。僕自身は同意しませんけどね。ただ、「作家性を発揮しやすい場」という点においては共通するところもあるように思いました。令和の時代においても「作家性が発揮されやすい場」にはドロドロとした衝動の渦巻く表現物はあると思います。というわけで、今しがた「なろう」を検索してみたところ僕好みのものは見当たりませんでした。どうやら「なろう」は違うみたいです。いやいや……、759,663作品もあるんだからちゃんと探せばあるのかも知れない。

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